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冴えない三十路の神社紀行

引手力命神社(静岡)

見どころは、神池

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 ◇引手力命神社(大瀬神社) 旧式内社

主祭神 引手力命

静岡県沼津市西浦江梨

 

御祭神は天岩屋戸を開いたあの神様(天手力男神)でしょ、
と思い込んでいたのだが、微妙に名前が異なる。
どうやら同一神ではないようだ。引手力命は海に関係する神様らしい。

 

神社は、大瀬崎という駿河湾に突き出した岬の先に鎮座している。
なので、「大瀬神社」と呼ばれることの方が多いようだ。
参道の横は海岸となっており、ダイバーで賑わっていた。
気になったのは、ダイビング用のウエットスーツの下の格好。
ウエットスーツの下に着用しているのは、絶対水着だよな。
しかし、水着姿の女性を拝見できなかったのが残念。
機嫌を損ねた奥方を横に引き連れ、さあ神社へ参拝だ。

 

鳥居 参道の先には木々が鬱蒼と生い茂る。
境内は岬の先まで続く。

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御神木 
岬にはビャクシンと呼ばれる巨樹が生い茂る。

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そして、なんといってもみどころは神池。

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境内に池のひとつやふたつがあるのはアタリマエかもしれないが、
驚くことにこの池は淡水池でコイやフナが生息しているのだ。
え? 岬の先端にある池なのに、海水ではなく、淡水?
地図で大瀬崎と神池の位置を目にすると、この事実に一層驚かされる。

 

Googleマップを参照。中心の池が神池(淡水)。

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ちなみに、この大瀬崎は、684年に発生した大地震で出現したらしい。

一方、土佐国高知県)では多くの土地が海没したそうで、
昔の人はこの出現した大瀬崎を、神が土佐国から引いてきた土地と考えたそうだ。
そしてこの神を祀ったのが、引手力命神社の始まりのようだ。

 

にしても、この神池。
海水が混じっていてもおかしくはないと思うのだが、間違いなく淡水。
池のなかはエサを求めるコイで溢れかえっていた。
しかし、その真相は明らかにされていない。

神域であることに加え、環境破壊につながる恐れがあることから、
水深すら不明だそうだ。まさしく神秘に包まれたままである。

 

そういえば、大学のゼミの教授が昔こんなことを言っていたのを思い出した。
天皇陵を発掘すれば歴史が変わるかもしれない」
発掘が許可されないその理由も述べていたが、敢えてここには記さない。
まァ、他人の墓を掘り返したり環境を破壊したりしてまで、明らかにする必要はないよね。
もちろん俺も含めて人間って業の深い生き物だから、知らなくていいことも知りたくなっちゃう。
だけど、そこで敢えて、知らないままでいるだとか、曖昧なままにしておいた方がいいこともある。
この謎に包まれた神池を前にして、フトそんなことに気づかされた。
俺は正しかったのだろうか。西日に照らされて黄昏岬。

 

御朱印

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御朱印はもちろん有料だけど、神池も拝観料が発生する。
車で行った場合は近くの有料駐車場に停めることにもなる。
他の神社と比較すると、参拝にカネが必要となるかもしれない。
だけど、神秘に包まれたこの神社に足を運ばないのはもったいない。
俺はこの神社がかなり好きになったな。海の神社もステキよね。